新着情報
噛めない!「 手術しないで治してほしい 」18歳 男性 骨格性開咬
18歳の 男性です
「 噛めないので、治してほしい 」との事で来院されました。
偶然、YouTubeを見ていただいて遠方(隣県)からお越し頂いたそうです
何件かの歯科医院で相談をされたそうですが、どこに行っても「手術をしないと治せない」と言われたそうです。
正面から見たところです。 こう見えても噛んでいる状態です。

奥歯は接触していますし、口を開けている訳ではありません。
とにかく 噛めないとの頃、この状態では全く噛めないです
開咬(かいこう)という状態ですね
どうやって食事をされているのか、とても不思議に感じます。
「ほとんど飲み込んでいる」とのことだそうで、胃腸に悪そうですねぇ

開咬の状態も気になりますが、下あごが前に出ています。
反対咬合(受け口)の状態にもなっています。
親知らずを除いて28本の歯の内、奥歯5本しか嚙み合っていません。
23本の歯が 宙に浮いている状態です

中学校ころから 空いてきたそうです
骨格的な 開咬の状態で、顎が下方向に 開いてしまっています。

本当はこのような状態になる前に、何とかしなければなりません。
口もとを 見てみましょう
横顔の写真からは判りにくいですが、骨格が開いている影響で 下顔面が縦に長くなっています。

(写真の使用にはご本人の承諾を頂いています)
口元が 開いていて、緩い印象を受けます(写真だと判りにくいですね)
正面からです。口が大きく開いていて、閉じられません
しっかりと噛み合わせてもらっている状態です

(写真の使用にはご本人の承諾を頂いています)
「噛めない」ので、「噛まない」、「噛まない」から、筋力が低下してさらに「噛めなくなる」
まさに、悪循環です。

(筋力低下と舌の癖による顎の骨の変形が見られます)
また、開いた歯の隙間に舌を入れることによって、さらに開いてきている状況です。
筋力の低下が著しく、口もとが緩んでいる印象を受けます。

(写真の使用にはご本人の承諾を頂いています)
噛む筋肉が弱いため、頬に力がありません。
お顔は 不自然に面長(おもなが)で、口もとが 緩い印象を受けます。
(年齢的にも頬に張りがなさすぎます)
表情に 力が入りません どこか力が無さそうな表情です
「手術しないで、噛めるように 治してほしい 」との事です。
色々な歯科医院で相談をしても、どこに行っても「手術しないとムリ」と言われて
偶然、YouTubeを見ていただいて遠方から(往復3時間)お越し頂いたそうです。
(1か月半に1度の通院大変だったと思います。お疲れ様でした)

矯正治療の開始です。 咀嚼筋のトレーニングも同時に行いました。
治療開始6か月です。歯が並んできました。ご本人の努力で 少し閉じてきたように思います。

治療開始 12か月です。筋肉のトレーニングとゴムかけの効果が出てきています。

ご本人の努力の賜物です。
2023年8月2日にスタートして、2025年3月31日に終了しました。

治療期間は20か月でした。
ご本人の 素晴らしい努力と忍耐により、想定していたよりも短期間で目的を達成することができました。

「完璧な仕上がりか?」と問われると「甘い仕上がりです」と言わざるを得ません。
しかし、これが限界でした(勿論 ご本人にへ説明、ご了承を頂いています)

レントゲン写真で確認すると、顎が閉じる方向に回転して 開咬が治っています。
写真からは 判りにくいですが、

下あごが閉じるように 変化しています。
下顔面の長さが短くなり、お顔のバランスが 整いました。

筋力が強化されたため、頬に張りがでました。 目にも力が入るようになりました。

不自然に面長(おもなが)な印象はなくなり、バランスのとれたお顔になりました。
表情にも豊かさが出ました
筋力が向上したことで、しっかりと、噛めるようになりました。

そして、しっかりと 笑えるようになりました。

ご本人の努力により、無事に手術なしで綺麗に治すことができました。
毎回、往復3時間を お祖父さまが運転されて来院されていました。
お孫さんのために本当に頭が下がる思いです。
ご本人、お祖父さまともに大変に満足されていて、ほっとしました。
ありがたいことです
18歳 男性 骨格的要因を伴う 開咬症・反対咬合 治療期間20か月 唇側矯正装置(ホワイトワイヤー)を使用した非抜歯治療 参考治療費 約67万円(消費税込み73万円) (精密検査から終了まで) 矯正治療に伴う副作用の歯肉退縮、知覚過敏、失活、歯根吸収などは認められませんでした。
投稿日 : 2025年05月07日(水)
カテゴリー : 矯正治療あれこれ
コメントを残す